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    世界の名作 「道」 フェデリコ・フェリーニ監督 

    悲しくなる洋画



    出演: ジュリエッタ・マシーナ, アンソニー・クイン, リチャード・ベースハート, アルド・シルヴァーナ
    監督: フェデリコ・フェリーニ

    解説:  大力自慢の大道芸人ザンパノが、白痴の女ジェルソミーナを奴隷として買った。男の粗暴な振る舞いにも逆らわず、彼女は一緒に旅回りを続ける。やがて、彼女を捨てたザンパノは、ある町で彼女の口ずさんでいた歌を耳にする……。野卑な男が、僅かに残っていた人間性を蘇らせるまでを描いたフェリーニの作品。(allcinema ONLINE)

    じわじわと、考えれば考えるほどに感動できる映画です。
    ザンパノの悲しみ、ジェルソミーナへの憐れみ、観客はどちらにも感情移入できる。

    ジェルソミーナは旅の途中、楽しい結婚式の華やかな雰囲気を楽しむが、子供たちに連れられ、その会場の家の二階にいる知恵遅れの少年を観たとき、物珍しさと同時に自分と似ている何かを感じたのだろう。
    自分も彼と同様に幸せな時間を人と共有することなく、二階で一人ぼっちの人生なのでは?と不安に駆られる。

    ジェルソミーナはそんな自分の無力さ、憐れさを嘆きながらも、「小石でも必ず何かの役に立っている」綱渡りが得意な羽をはやした大道芸人のイルマットからの言葉を信じ、「ザンパノは私がいなければ一人ぼっちよ」と言って、粗暴で信仰心のかけらもないザンパノへの慈悲を見せる。

    しかし、ザンパノがイルマットを殺した。いつもおどけていたイルマットの死を直近で目撃したジェルソミーナは事あるごとに、「彼の様子が変よ」「あなたは私がいなければ一人ぼっちよ」と言うようになり、とうとう頭がおかしくなる。その様子を見たザンパノは自分の罪から目をそむけたい一心でジェルソミーナを捨てて去ってしまう。

    月日はたち、ザンパノは海辺の町でジェルソミーナの死を知り、浜辺で一人号泣するのであった。

    ザンパノは何故泣いたのか?

    それはイルマットを殺した罪を、ジェルソミーナを見捨てた罪を後悔したからである。そして、なにより、現実の自身の孤独の大きさを知ったとき初めてジェルソミーナが自分に対して注いでくれた慈悲の大きさに気づいたからであったからだろう。吠えるだけしか知らない犬が人間になった瞬間かもしれない。

    フェデリコ・フェリーニ監督は【神の愛は信じぬ者にも及ぶ】という思いで作ったそうです。
    キリスト教を知らなくてもその意味はわかると思います。

    だけど個人的にはザンパノに慈愛を気付かせるためにッジェルソミーナの人生はあったのか?と思う方が切なくなります。

    ほんと名作です。
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