えんためのぼやき

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    蛇にピアス

    怖くなる邦画

    蛇にピアス [DVD]
    蛇にピアス [DVD]
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    アミューズソフトエンタテインメント (2009-01-23)



    出演: 吉高由里子, 高良健吾, ARATA, あびる優, ソニン
    監督: 蜷川幸雄

    蛇の舌、顔中のピアス、そして背中に龍の刺青を入れた男・アマ(高良健吾)と出会い、付き合うようになった19歳のルイ(吉高由里子)。だが一方で、ルイは彼の紹介で出会ったサディスト彫り師・シバ(ARATA)とも関係を持ち始める。自らの舌にピアスをあけ、背中に龍と麒麟の刺青を彫り、突き動かされるように身体改造にひた走るルイ。そして2人の男の、2種の愛を受け、痛みと快楽に身を委ねていくが、ある日アマの起こした事件がきっかけで、3人の運命は思いもよらぬ結末を迎える・・・。

    現実味のない世の中で、何かを探し求めた、人生の断片。
    あの頃、「痛み」だけが、私に生きている実感を与えてくれたんだ。

    孤独、不安、虚無感、なにかで埋め合わせなければ、忘れなければ
    アマとシバは孤独を埋めてくれるし、不安を忘れさせてくれる。

    アマの龍とシバの麒麟が背中にいつもいるから大丈夫。
    一生裏切られないし、裏切れない。

    映画や小説の中だけのフィクションとは思えないズドーンという衝撃のある映画でした。そう、笑うサラリーマンに指をさされた時のような、、、違うか




    現実に痛みを感じることで生を感じることができるという
    人はいるし、
    薬におぼれる人も似たようなことなのかもしれない。
    夜回り先生の話なんてもっと悲惨だし

    印象的なセリフは、
    ルイ「シバさんが神様だったら、どんな人間つくりますか」
    シバ「馬鹿な人間をつくる、ニワトリみたいに馬鹿な奴、神の存在なんて気がつくことのないようにね」
    シバはなんてサディストなんだ。しかし、真のサディストは感情や理性や知性を持たされ、生かされている私達現代人をつくった現在の神なのかもしれない。

    ARATA 吉高由里子 高良健吾

    あともう一つ気になったセリフは
    「私の中に"川"ができたの」
    「ゼロゼロゲージに拡張したら、川の流れはもっと激しくなるのだろうか」
    何かを埋め合わせるために舌に穴をあけたはずなのに、水を飲むとその穴から水が漏れ首筋をつたい川のようになるになる。
    何かを満たすためだったはずの穴だったのに、それがもとでどんどんと水が漏れていく。

    痛みによって、穴をあける事によって自分の孤独の埋め合わせや生の実感を得たいという生理的欲求、しかし、穴から漏れて行く水の物理的特性を見るたびに感じる自分の欲求と実世界との矛盾。

    穴をあけたことに、自分のやっていることに意味はあるの?という無意識の叫びが聞こえて来ます。


    スプリットタン

    映画の始まりと終わりのシーンは渋谷の雑踏の中でした。
    自分も毎日歩いています。
    いろんな感情が交錯しているようなところです。
    まさに感情のスクランブル交差点

    ルイが交差点の真ん中でうずくまる気持ちわからないでもないですね
    同じ空間を数えきれないほどの人が共有しているのに感じる孤独。
    あそこでは誰もが他人に対して無感覚です。
    そんな渋谷の雑踏の非人間的な側面に心を切り裂かれる人も居れば、休息を求める人も居ます。矛盾と混沌の空間です。

    原作読んでないけど、蜷川さんの舞台見たことないけど、
    この原作にして最高の映画になったと思います。
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