えんためのぼやき

アルゴ / 悲劇的に準備して、超悲劇的に対処せよ!

考えさせられる洋画

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基本情報

出演 ベン・アフレック、アラン・アーキン、ブライアン・クランストン、ジョン・グッドマン、ケリー・ビシェ、カイル・チャンドラー、ロリー・コクレイン、クリストファー・デナム
監督 ベン・アフレック
公開 2012年
あらすじ 1979年11月4日、テヘラン。イラン革命が激しさを募らせ、その果てにアメリカ大使館を過激派グループが占拠し、52人もの人質を取るという事件が起きる。パニックの中、アメリカ人6名が大使館から逃げ出してカナダ大使の自宅に潜伏。救出作戦のエキスパートとして名をはせるCIAエージェントのトニー・メンデス(ベン・アフレック)は、彼らを混乱するテヘランから救出する作戦を立案する。しかし、それは前代未聞で大胆不敵、そして無数の危険が伴うものだった……。

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感想

抜群の緊張感と実話という説得力によって、コブラツイストを食らったようなちょうどいい身悶え感のある映画でした。

日本式の危機管理では、「悲劇的に準備して、楽観的に対処せよ」という言葉があると聞いたことがあります。準備は最悪を想定してしっかりと行い、それに基づいてリラックスして行動しようという事でしょう。 しかし、この映画では「悲劇的に準備して、超悲劇的に対処」していました。とても楽観的に対処なんかできない救出ミッションです。

これが実話っていうのがやっぱりぞくぞくしますね。これによって処刑されなかった人質達と処刑せずに済んだ人たちがいるわけなので、一連の騒動の中で禍根が生まれなかったのはCIAの諜報活動の賜物だと思います。

とはいえ、フェイク映画を企画して敵地に乗り込むというのは映画好きをニヤけさせてくれるミッションじゃないですか。いや、もしかすると当事者である主人公もアイデアが舞い降りたときニヤけたんじゃないかなぁと思います。そして、その話を相談されたハリウッドの偉いおじさん達も当然ニヤけたでしょう。映画大好きなはずですから。さらに、その話を打診された瞬間の国務省とCIAの上官もコンマ2秒くらいはぴくっとニヤけたはずです。

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そこに何かひっかかるものがありました。 「俺達ちょっと面白いことして、国の威信を守るぜ!」とまでは仰々しく思ってないでしょうが、「ちょっと非常識なアプローチで自国民の命を守って、ついでに相手に泡吹かせますよ」というようなサイコパスチックな優越思想がほんのり見え隠れしませんか?

このほんのりサイコパスな思考がCIAに必要な職能なんだろうなと思ったり思わなかったりします。

悲劇的な状況下を打開する妙案というのは常識からちょっと外れていて、結構リスクが高くて、その分芸術点も高いという事でしょう。だからこそこの映画はめちゃくちゃ面白いわけです。

しかしやはり、そんな妙案を考えて、やり遂げてしまう人物をほんのりサイコパスだよなと思ってしまうのは間違いでしょうか。すこし品格を上げて言うと、はんなりサイコパスでしょうか?

このはんなりサイコパス集団が1980年以降も中東情勢を操作していくという事実もぞっくぞくします。すこし寒気もしますが...。 この映画はそんな嫌な含みを持たせた映画ではないと思いますが、実話であるという以上、当事者達の心理の根底を妄想せずにはいられません。それを含めてすごーい面白い映画でした。

余談

CIAって表も裏もホントにいじりがいがありそうですね笑

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