えんためのぼやき

映画 アマデウス

悲しくなる洋画

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基本情報

出演
F・マーリー・エイブラハム, トム・ハルス, エリザベス・ベリッジ
監督
ミロス・フォアマン
脚本
ピーター・シェーファ
公開
1985年
あらすじ
1825年、オーストリアのウィーンで、1人の老人が自殺を図った。彼の名はアントニオ・サリエリ。かつて宮廷にその名をはせた音楽家である。そのサリエリが、天才モーツァルトとの出会いと、恐るべき陰謀を告白する。「モーツァルトは殺されたのでは…」。19世紀のヨーロッパに流れたこのミステリアスな噂をもとにしたピーター・シェーファーの戯曲を、完ぺきに映画化。第57回アカデミー作品賞ほか、全8部門を受賞した。
感想

音楽家を描いた映画でここまで面白い映画は他に存在するのでしょうか?
かなりエンターテイメントを志向した映画である事は間違いないのですが、映画の題材になるモーツァルトの人生が特殊だったからこその映画だとも言えます。モーツァルトに関する歴史的な真実がどうであるにせよ、にわかクラシックファンにとっては、冷めかけていたクラシック熱を再加熱させてくれた映画となりました。

この映画の面白ポイントはモーツァルトの頭のネジがちょっとおかしいところです。彼の人生の中の悲運は突き詰めていくとこの素行の悪さが原因だと思うのですが、個人的にはそういった欠点が天才を天才たらしめていると思っているので、非難するつもりは全くありません。
むしろ当時の音楽家は芸術家という扱いではなく一種の職人や教師の様な扱いだったので、そのような認識のもとではモーツアルトの様な扱い辛い天才を受け入れることが出来なかっただなぁという印象を受けました。それでも、モーツァルトは自分自身をマネージメントする力が壊滅的に無かったし、妻のコンスタンツェも彼女なりに頑張ったけど力不足だったのかなぁと、この映画を見る限りでは思いますね。

アマデウス アマデウス1

この映画でのもう一人の重要な人物は宮廷音楽家のサリエリです。彼が語る話としてこの物語は進みます。このサリエリという人も極端な人物で、ナイーブなんだか大胆なんだかわからないところがあり、小難しいおじさんでした。 モーツァルトの死については諸説あるそうですが、僕はこの映画の結末は真実ではないだろうなぁと思います。 音楽に誠実に向き合ってきたサリエリにとって、モーツァルトが自分の目の上のたんこぶかと言われれば、そうではないからです。

結果的に歴史に名を残せなくても、それは後世の評価にすぎません。サリエリは当時は宮廷音楽家として成功していたわけなので、自尊心はある程度保たれていたんだろうなぁと思います。ただし、中途半端な自尊心があったから、嫉妬の嵐も吹きすさんだとも言えます。

前回紹介したショパンでも天才に対する嫉妬というのが一つのドラマとしての面白さでした。嫉妬ってどう考えても精神衛生上良くないのだろうけど、凄い精神エネルギーである事は間違い無いと思うんですよね。 だから、そのエネルギーの矛先が他人や自分ではなく、もっと高次元の目標などに向けば凄い成功できるんじゃないかなぁと単純に思います 。

でもそんなに単純にはいかないから映画になるほどの苦悩を経験してる人がいるわけで、一朝一夕に解決なんかできないけど、嫉妬も自分の産み落とした子供だと思って抱きかかえた時に良い意味での変化があるかもしれません。

そんな事を思いながら、モーツァルトのピアノソナタやレクイエムを聴いていると、音楽には「軽快」だとか「憂鬱」だとか「繊細」のようなありきたりな言葉では表現しようのない情感を持っていることが良く分かります。さらには映像のイメージにも規定されない深さもあります。

映画を観て、モーツァルトを知った気になって、音楽を聴き自己陶酔にひたる。 これぞにわかクラシックファンの面目躍如ですよっ!

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kitaco said:

No title

他に存在しませんよね、ここまでの音楽映画は!
サリエリとモーツァルトの対比が、素晴らしいですよね。
2人とも切ない晩年なのに、後味は悪くないのも傑作たる所以でしょうか。
猛烈に、また観たくなりました。
ぷっつん said:

Re:


音楽史には名前を残せなかったサリエリですが、間違い無く映画史にはその名前を残しましたね!
人間のドラマの面白さが存分に出ている映画だと思います。
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